「注文」とは何か

株を買うとき・売るときは、証券会社のアプリやサイトから「いくらで、何株、買う(または売る)」という指示を出す必要があります。この指示のことを「注文」と呼びます。

注文には複数の種類があり、使い方によってトレードの結果が大きく変わります。それぞれの特徴を理解して、場面に応じて使い分けるのがデイトレの基本です。

💡 ポイント
注文は「証券会社への依頼」です。依頼した通りに取引が成立することを「約定(やくじょう)」と言います。

成行注文 — とにかく今すぐ買いたい・売りたいとき

成行(なりゆき)注文とは、「価格はいくらでもいいから、今すぐ買って(売って)」という注文です。

証券会社に注文を出した瞬間、市場で売り出されている最も安い価格(または買い注文の中で最も高い価格)で即座に約定します。

具体例

A株が今 1,000円 で取引されている。

「成行で100株買う」と注文 → 1,000円(またはその近辺)で即約定

急いでいるときや、確実に買いたいときに使う。

メリット デメリット
ほぼ確実に約定する 想定より高い(安い)価格で約定することがある
操作がシンプル 価格をコントロールできない
⚠️ 注意
急激に値動きしている銘柄に成行注文を出すと、思ったより大幅に高い価格で約定する「スリッページ」が発生することがあります。特に出来高(1日に取引される株数)が少ない銘柄では注意が必要です。

指値注文 — 価格を指定して買いたい・売りたいとき

指値(さしね)注文とは、「〇〇円になったら買って(売って)」と価格を指定する注文です。

指定した価格に達しないと約定しません。そのため「確実に買える」保証はありませんが、「高くても〇〇円で買いたい」「安くても〇〇円で売りたい」という価格のコントロールができます。

具体例

A株が今 1,020円。少し下がったところを買いたい。

1,000円の指値で100株買う」と注文。

→ 株価が1,000円まで下がったときに約定。下がらなければ約定しない。

メリット デメリット
価格をコントロールできる 指定価格にならないと約定しない
想定外の価格で約定しない 動きが速い相場だと乗り遅れることがある

逆指値注文 — 損切りに使う「防御の注文」

逆指値(ぎゃくさしね)注文は、指値とは逆の発想で動く注文です。

指値は「〇〇円以下になったら買う」ですが、逆指値は「〇〇円以下に下がったら売る」という使い方をします。デイトレでは主に損切り(ロスカット)に使います。

💡 損切りとは?
損失が膨らむ前に、意図的に損をしてポジション(保有株)を手放すことです。「傷が浅いうちに撤退する」行為で、資産を守るために非常に重要です。
具体例

A株を 1,000円 で100株買った。3%下がったら損切りしたいと思っている。

970円の逆指値で100株売る」と注文。

→ 株価が970円まで下落したとき、自動的に売り注文が出される。

→ 損失は最大 −3,000円(−30円 × 100株) に抑えられる。

✅ なぜ損切りが大事か
「少し待てば戻るかも」という気持ちで損切りできないと、損失がどんどん膨らみます。逆指値で損切りラインをあらかじめ設定しておくことで、感情に左右されずルール通りにトレードできます。

OCO注文 — 利確と損切りを同時に設定する

OCO(One Cancels the Other)注文とは、「2つの注文を同時に出して、片方が約定したらもう片方を自動でキャンセルする」注文方法です。

デイトレでは、株を買った後に「利確(利益確定)ライン」と「損切りライン」を同時に設定するために使います。

株を1,000円で購入
OCO注文を設定
1,050円(指値)で売り

970円(逆指値)で売り
具体例

A株を 1,000円 で100株購入。

・利確ライン:1,050円(+5%) → 指値売り

・損切りライン:970円(−3%) → 逆指値売り

→ 株価が1,050円に達したら利確で約定し、970円の損切り注文は自動キャンセル。

→ 逆に970円まで下落したら損切りが発動し、1,050円の利確注文は自動キャンセル。

✅ OCO注文のメリット
一度設定しておけば、画面を見ていなくても自動で利確・損切りが実行されます。デイトレ中に他の銘柄を見ているときや、離席するときも安心してポジションを持てます。
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まとめ:どの注文をいつ使うか

注文の種類 使う場面 特徴
成行 今すぐ確実に買いたい・売りたいとき 速いが価格は選べない
指値 この価格まで下がったら買いたいとき 価格を指定できるが約定しないことも
逆指値 損切りラインを設定したいとき 自動で損切りしてくれる防御の注文
OCO 買った後に利確・損切りを両方設定したいとき 2つの注文を同時に管理できる

この記事のまとめ

  • 注文とは証券会社への「売買の指示」。指示が通ることを約定という。
  • 成行注文は価格を問わず即約定。確実性は高いが価格をコントロールできない。
  • 指値注文は価格を指定して買う・売る。価格は守れるが、指定価格にならないと約定しない。
  • 逆指値注文は「〇〇円以下になったら売る」と損切りに使う。感情に左右されず自動で損切りできる。
  • OCO注文は利確と損切りを同時に設定。片方が約定したらもう一方は自動キャンセルされる。
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