「注文」とは何か
株を買うとき・売るときは、証券会社のアプリやサイトから「いくらで、何株、買う(または売る)」という指示を出す必要があります。この指示のことを「注文」と呼びます。
注文には複数の種類があり、使い方によってトレードの結果が大きく変わります。それぞれの特徴を理解して、場面に応じて使い分けるのがデイトレの基本です。
成行注文 — とにかく今すぐ買いたい・売りたいとき
成行(なりゆき)注文とは、「価格はいくらでもいいから、今すぐ買って(売って)」という注文です。
証券会社に注文を出した瞬間、市場で売り出されている最も安い価格(または買い注文の中で最も高い価格)で即座に約定します。
A株が今 1,000円 で取引されている。
「成行で100株買う」と注文 → 1,000円(またはその近辺)で即約定
急いでいるときや、確実に買いたいときに使う。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ◎ ほぼ確実に約定する | ✕ 想定より高い(安い)価格で約定することがある |
| ◎ 操作がシンプル | ✕ 価格をコントロールできない |
指値注文 — 価格を指定して買いたい・売りたいとき
指値(さしね)注文とは、「〇〇円になったら買って(売って)」と価格を指定する注文です。
指定した価格に達しないと約定しません。そのため「確実に買える」保証はありませんが、「高くても〇〇円で買いたい」「安くても〇〇円で売りたい」という価格のコントロールができます。
A株が今 1,020円。少し下がったところを買いたい。
「1,000円の指値で100株買う」と注文。
→ 株価が1,000円まで下がったときに約定。下がらなければ約定しない。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ◎ 価格をコントロールできる | ✕ 指定価格にならないと約定しない |
| ◎ 想定外の価格で約定しない | ✕ 動きが速い相場だと乗り遅れることがある |
逆指値注文 — 損切りに使う「防御の注文」
逆指値(ぎゃくさしね)注文は、指値とは逆の発想で動く注文です。
指値は「〇〇円以下になったら買う」ですが、逆指値は「〇〇円以下に下がったら売る」という使い方をします。デイトレでは主に損切り(ロスカット)に使います。
A株を 1,000円 で100株買った。3%下がったら損切りしたいと思っている。
「970円の逆指値で100株売る」と注文。
→ 株価が970円まで下落したとき、自動的に売り注文が出される。
→ 損失は最大 −3,000円(−30円 × 100株) に抑えられる。
OCO注文 — 利確と損切りを同時に設定する
OCO(One Cancels the Other)注文とは、「2つの注文を同時に出して、片方が約定したらもう片方を自動でキャンセルする」注文方法です。
デイトレでは、株を買った後に「利確(利益確定)ライン」と「損切りライン」を同時に設定するために使います。
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970円(逆指値)で売り
A株を 1,000円 で100株購入。
・利確ライン:1,050円(+5%) → 指値売り
・損切りライン:970円(−3%) → 逆指値売り
→ 株価が1,050円に達したら利確で約定し、970円の損切り注文は自動キャンセル。
→ 逆に970円まで下落したら損切りが発動し、1,050円の利確注文は自動キャンセル。
まとめ:どの注文をいつ使うか
| 注文の種類 | 使う場面 | 特徴 |
|---|---|---|
| 成行 | 今すぐ確実に買いたい・売りたいとき | 速いが価格は選べない |
| 指値 | この価格まで下がったら買いたいとき | 価格を指定できるが約定しないことも |
| 逆指値 | 損切りラインを設定したいとき | 自動で損切りしてくれる防御の注文 |
| OCO | 買った後に利確・損切りを両方設定したいとき | 2つの注文を同時に管理できる |
この記事のまとめ
- 注文とは証券会社への「売買の指示」。指示が通ることを約定という。
- 成行注文は価格を問わず即約定。確実性は高いが価格をコントロールできない。
- 指値注文は価格を指定して買う・売る。価格は守れるが、指定価格にならないと約定しない。
- 逆指値注文は「〇〇円以下になったら売る」と損切りに使う。感情に左右されず自動で損切りできる。
- OCO注文は利確と損切りを同時に設定。片方が約定したらもう一方は自動キャンセルされる。